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なぜサイン波? → AC 解析・F特とは?(1)

書籍などではアナログ回路・設計といえばサイン波…となっていますが、そもそもアナログ信号の波の形に決まりはありません。なのに、なぜサイン波なのでしょうか?

この答えはフーリエ級数とかフーリエ変換と呼ばれる数学から来ています。フーリエ級数・変換自身はとても難しい(と私は感じます)ので、関係するところだけ抜き出すと、

・ある長さの時間(例えば0.2秒)を決め、その長さの時間にちょうど1個だけサイン波が入る周波数(1/0.2秒=5Hz)を基本周波数、基本周波数のサイン波を基本波と呼びます
・ある長さの時間(例えば0.2秒)の中に入るどんな波形も基本的に複数個のサイン波の足し算と同じになります(フーリエ級数ではサイン波とコサイン波ですが、コサイン波=90度位相が進んだサイン波ですので、すべてサイン波と表現しています)
複数のサイン波(sin(ωt+θ))角周波数ω、つまり周波数 f=1/2π/ω には、基本周波数の整数倍という決まりがあります
・基本周波数の整数倍した周波数を持つサイン波は高調波といいます。
・ある長さの時間を非常に長く(周波数を非常に小さく)してしまえば、どのような形の波形もあらゆる周波数のサイン波の足し算と同じ と言えてしまうことになります

ele3_19.jpg
といったところになるかと思います。

参考1:フーリエ級数 サイン・コサイン波による波形の生成プログラムあり
参考2:フーリエ変換 周期信号から非周期信号への移行プログラムあり
参考3:フーリエ級数 公式諸例
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なぜサイン波? → AC 解析・F特とは?(2)

(1)ではフーリエ級数、フーリエ変換という数学によって、

あらゆる波形はあらゆる周波数のサイン波の足し算と同じ

と言ってもいいことが説明されていることを見ました。

実際の設計ではこの数学をさらに利用して、すべての波形を調べるという作業を以下の作業に置き換えます

1.ある周波数(例えば 200Hz)のサイン波を入力した時、回路が正常に動作するか確認する
2.他の周波数でも1.と同じ動作をするかどうかを確認する(通常、正常に動作してほしい周波数幅(例えば 10Hz~1MHz とか)が仕様にあります)

電子回路では入力信号をある大きさに拡大(増幅)できるかが重要ですので、2.の確認は、周波数と大きくなる割合増幅率やその時の位相のずれの確認で十分であることが多いです。周波数とこれらの関係は、設計ではシミュレーションのAC解析で、評価ではスペクトラムアナライザーなどで確認できます。得られたグラフは周波数特性(frequency characteristics)、略してF特と呼ばれるもののひとつになります。

ele3_20.jpg
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目標であったオペアンプの設計に6年かけて到達しました。ここからは応用的な内容を書ける限り書いていきたいと思います。

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