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8Tr2段オペアンプの設計(25)

これで、準備が整いましたのでオペアンプの設計に戻ります。

8Tr2段オペアンプの設計(19)で作成したオペアンプのままで負帰還回路を組むと、実はあっけなく発振します。そのままでは発振条件 1+Aβ=0 の条件を満たすからです。これでは使い物になりませんので、位相余裕を増やす設計をする必要があります。この位相余裕を増やす行為を位相補償、増やした回路を位相補償回路と言います。実際よく見受けられる位相補償回路は“入力段と出力段の間に抵抗と容量を挟むだけ“なのですが、このたった2つの要素を理解するのはとても大変です。そこで、ソース接地回路の周波数応答からこの2つの役割を順に見ていきたいと思います。

まず、位相補償回路がない場合どのような周波数特性になるかを考えます。8Tr2段オペアンプはソース接地回路が2段重なった回路と近似できると説明しました(8Tr2段オペアンプとは(2))。次にソース接地回路自体の周波数特性ですが、入力端子にひとつと出力端子にひとつ極が存在し(ソース接地回路(31))、さらにゼロ点がひとつあることを見てきました(ソース接地回路(32))。その結果を 8Tr2段オペアンプに重ねます。

ele11_67.jpg

位相補償を理解する上で重要なものは、

1) 入力段と出力段をつなぐ端子にある極(図で青の端子)
2) 出力段の出力端子にある極(図で緑の端子)
3) 1)と2)の間に存在する寄生容量によるゼロ点(図で橙の容量)

の3つです(その他のものはここでは重要ではないので無視します)。何もしないと、この2極+1ゼロ点により、位相が最大 90*3=270°遅れますので発振するわけです。
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目標であったオペアンプの設計に6年かけて到達しました。ここからは応用的な内容を書ける限り書いていきたいと思います。

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